最近では子育てに関心を持つ男性が増えてきています。そんな男性も、当たり前ですが、かつては独身で、子どももいませんでした。結婚をして、子どもを授かって、自分の人生や考え方にどのような影響があったのか、シリーズでコラムにしていきます。
これから結婚や子作りを考えている男性はもちろんのこと、女性の方々にも、ぜひ参考にしていただければ幸いです。

針生
File No. 02
針生信氏(44歳)、既婚、子ども2人

 

 

 

 

 

簡単な自己紹介をお願いいたします

東京都調布市在住の44歳、血液型はB型、趣味はあれこれ模索をすることです。鍼灸師として会社経営をしつつ、東洋医学的な医療サービスを提供しています。勉強や仕事のため、中国やインド、メキシコなどにも住んでいた経験があります。
家族は、結婚して13年目になる妻と、長女(8歳)、次女(5歳)の4人家族です。

現在、家族やお子さんと過ごす十分な時間はありますか?

平日は1日3時間~7時間くらい、休日は終日子どもと過ごしています。妻も仕事を持っていますが、私は立場的には経営者ですので、割と時間の融通は利きます。保育園の送り迎えなども、基本的に私が担当しています。ただ、休日にも仕事が入ってきますので、そうなると一緒に過ごしたり、どこかに出かけたりする時間は減ってしまいます。まだまだ十分だとは思っていません。

ご家族やお子さんと一緒の時間はどのように過ごされていますか?

平日は、一緒に食事をつくって食べたり、掃除をしたり。勉強を一緒にすることもあります。休日は、車で小旅行にでかけることが多いです。旅行では、関東の温泉旅館に宿泊する事が多いです。子どもが喜ぶのは、プールや遊具等が充実している「ホテル三日月」のような場所です。特に木更津の竜宮城ホテル三日月は子どものお気に入りです。
子どもがもう少し大きくなったら、一緒にパラグライダーを習い、趣味にしたいと計画しています。

結婚の前後で家族に対する考え方、あるいは仕事に対する考え方は変わりましたか?

結婚前後には変わりませんでした。もともと家族に対しては、ちょっと漠然としていますが、「最も大切な自分の居場所」というイメージを持っていました。
一方、仕事は「自分に存在価値を与えてくれるもの」という認識を持っていて、これも特に変わりはありませんでした。
ちなみに、交際期間を経て結婚したきっかけは、友人家族の後押しでした。

お子さんが生まれる前後で、子どもに対する考え方、あるいは仕事に対する考え方は変わりましたか?

子どもが生まれてからは180度変わりました。
生まれる前、仕事は与えられるもので、自分の時間を切り売りする感覚で捉えていました。それが、長女が生まれた後、仕事は強欲に探し出して獲得するもので、全ての時間は仕事に成り得ると考えるようになりました。子どもと過ごす時間も、仕事に役立つヒントに気が付けたり、仕事につながる勉強を子どもと一緒にしたり、なんらかの形で仕事に通じていると考えています。次女が生まれた後は、今度は長男が欲しくなりました(笑)。
また、子どもは授かれば嬉しいけれど生まれなかったら諦める、という姿勢で過ごしていました。子どもがいてもいなくても根本的な生活は変わらないだろう、と。しかし、きっかけは覚えていませんが、あるときふと子どもが欲しくなり、子づくりを始めました。しかし、その後の2年間にわたってなかなか懐妊しない状態が続きました。この「欲しいのに授からない」という事実が私の考えを大きく変え、子どもに対する想いが大きくなったのを実感しました。

結婚して良かったこと、悪かったことを教えてください。

良かった事は家族が増えて、心の拠り所ができたことです。結婚前は、「愛」という言葉の意味を全く理解していなかったのですが、子どもの遊ぶ姿や笑顔を見ていると、自分の心が愛で満たされるのを感じます。良い事や悪い事、様々な出来事が身の回りに展開します。その都度揺れ動く自分の心は、家族と過ごす時間にリセットされる気がしています。
悪かったことは特に思い浮かびません。

子どもができて良かったこと、悪かったことを教えてください。

良かったことは愛を知ったことです。子どもが生まれる前に考えていた「愛」の意味は「恋」のようなものだったと思います。
子どもが生まれて、まず、自分よりも大切な存在があると気付かされました。次女は、誰かが怒ったり泣いていると、自分が何をしていても中断して駆け寄り、その人の背中にただ触れます。その姿を見て、他人が傷つき、悲しんでいる時は、そっと背中に触れてあげるだけで良いと教えられました。
また、長女が3歳の時、「自分がして欲しい事を他人にしてあげて、自分がして欲しくない事は他人にしないでね」と教えました。今、8歳になった彼女は、親が心配になるくらい、常に周りの人間の役に立つ事を考えて、失礼の無いよう慎ましく行動しています。その慎まし過ぎる態度は、競争社会を生き抜けられるかどうかと親を不安にさせますが、純粋な慎ましさの美徳を学びました。
悪かったことは特に思いつきません。

今後のライフ・ワーク・バランスをどのように考えていますか?

その都度、必要なバランスを崩さない様に心がけていこうと思っています。
今の目標は、医療機関や教育機関の経営です。この目標を実現させるため、初期段階は同じ目的を持つ企業や人間と共に小規模の医療機関や教育機関をつくろうと考えています。その後規模が大きくなったら経営の主流から外れ、個人的に医療機関や教育機関を開設する予定です。それらの過程の様々な場面で、家族にも手伝ってもらいたいと考えています。

その他、仕事や家族、子どもに対して思うところがありましたら教えてください。

夫婦には、自然の摂理に沿った役割があると思います。男女平等だけが正しい価値観ではなく、状況によって応変する男女の立ち位置があるような気がしています。特に女性が高収入を得るような仕事に就くと、家庭のバランスが崩れがちになると考えています。夫婦共働きは、良い点もあると思いますが、総合的に判断すると悪い状態だと考えています。もし、どうしてもその状態を維持しなければならない時は、男性が家事育児を率先して行う方法をお勧めします。
女性は外で仕事をしていても、基本的に家事育児を行う環境、雰囲気、価値観があります。その為、男性が意識を高めなければ、女性の負担が自然と増すことになります。
私の子どもは2人とも女の子ですが、高収入や高学歴をどうしても目指さなければいけないとは考えていません。

結婚や、子どもをつくることに対して迷っている人に対して、ご意見やアドバイスなどがありましたら教えてください。

早く結婚して、早く子どもをつくってください。私は、17年前に妻と出会い、13年前に結婚し、8年半前に最初の子どもが生まれました。出会ってから結婚するまでの間は、ただ楽しく幸せな生活でした。一方、結婚してから子どもが生まれるまでの間は、いろいろな意味で苦労が多かった気がします。
一緒にいて楽しい時期に結婚し、懐妊しやすい時期に子どもを産み、親も若い間に子どもが大きく成長するのを楽しむ。もっと早くそれをやっていたら今どうなっていたかを考えると、少し後悔する気持ちを覚えるためです。

 

針生信(インタビューイ)
http://harishin.co.jp/
中医、鍼灸師、株式会社鍼信代表取締役。
東京理科大学化学科、北京医科大学(現北京大学)中医専科、早稲田医療専門学校鍼灸科を卒業。
現在は、十数社の契約企業先へVDT作業障害に特化した施術サービスを提供するとともに、ウィルワンアカデミー非常勤講師、世田谷のクリニック内嘱託鍼灸師としても従事している。
監修本に、『誰でもスグできる! ふくらはぎのむくみをぐんぐんやわらげて不快感から解放される! 200%の基本ワザ』等がある。

著作:日本はぐケア協会