女性主体の避妊方法としてすぐれているピルですが、そのほとんどはエストロゲンとプロゲステロンの配合剤で、以下のようにいくつかの種類があります。

 
用量 : 1錠あたりに含まれるエストロゲンの量が50μg未満のものを「低用量」、50μgのものを「中用量」、それを超えるものを「高用量」と呼んでいます。さらに、一般的な低用量よりもさらにエストロゲンの量を少なく(20μg)した「超低用量」のピルも発売されています。

: エストロゲンとともに含まれるプロゲステロンの量が、一周期を通じて一定のものを「一相性」、二段階のものを「二相性」、三段階のものを「三相性」と呼びます(三相性の中にはエストロゲンの量も三段階に変えられているものもあります)。現在の日本では、一相性と三相性のみ入手(処方)可能です。

世代 : プロゲステロンの種類により、第一世代~第四世代にまで分かれます。必ずしも、世代があがる方が効果が優れているという訳ではありません。

これら、いくつかあるピルの中から、自分にあったものを選んで飲むことになります。ピルは排卵を起こさなくすることで避妊するというメカニズムですが、飲み忘れると排卵が起こり、妊娠する可能性が出てきます。

 

正しい時期(月経1-5日目)に飲み始め、忘れることなくきちんと飲んだ場合の避妊率は99.9%(避妊失敗率0.1%)、飲み忘れなどを考慮した場合の避妊率は95%(避妊失敗率5%)程度といわれています。

もしピルを飲み忘れた場合、それが1錠であれば(本来飲むべき時間から24時間以内に気づけたのであれば)、その場でその1錠を飲み、そのあとはいつもの時間で飲み続けます。

飲み忘れたのが2錠以上の場合(本来飲むべき時間から24時間以内に気づけず、その次の時間まで過ぎてしまった場合)、その場で直近のもの1錠を飲み、その後は予定通り飲み続けます。ただし、この場合は排卵が再開する可能性があるので、別の避妊方法を組み合わせるのがベストです。

 

ピルには排卵抑制による避妊の他にも、様々な効果があります。
これらのうち、メリットがあるものを副効果デメリットとなるものを副作用と呼んでいます。

主な副作用として、吐き気や嘔吐、頭痛、乳房痛などがあります。また、血栓ができる可能性もあるため、同じく血栓の原因となるタバコを吸っている人は原則として内服禁止もしくは要注意となります。他、乳がんや子宮頸がんのリスクをわずかに増やすといわれています。

主な副効果としては、月経痛の改善、月経量の減少、ニキビや多毛症の改善などがあります。また、卵巣がんや子宮体がんのリスクを少し減らすといわれています。この副効果に注目して、月経困難症の治療薬として保険適用になっているピルもあります。また、欧米ではニキビの治療薬として使われているものもあります。